縄屋は美味い。
縄屋は美しい。
縄屋は薫る。
縄屋には四季がある。
縄屋には驚きがある。
縄屋には夢がある。
縄屋には希望がある。
縄屋には脂肪もある。
縄屋にはウソがない。
縄屋にはソツがない。
しかし縄屋はまだ完成していない。
そんな縄屋が大好きだ。
私自身、数年前から「2025年に丹後を美食の街にする」というビジョンを掲げて活動している。
築120年の古民家を買い取り、東京からお気に入りのシェフを招聘し、acetoというレストランをつくった。その敷地内にはカウンター6席だけの鮨屋をオープンすべく、目下、鮨職人を探している。
たった一店舗では美食の街にできるわけがないのだが、ここ丹後にはすでに縄屋がある。
縄屋のある丹後は縄屋のない丹後とは比べられないほどの魅力がある。
そのことを少しの地元の人は知っているが、多くの地元の人は知らない。
同じように少しの都会の人は知っているが、多くの都会の人は知らない。
それはポテンシャルがあることを意味している。
だからこそ、縄屋の店主、吉岡さん達と一緒にこの丹後の街を美味いものだらけにしようと画策している。地元の料理人や食関係者はもちろん、都会の料理人の移住も含めて、丹後を食で表現していきたい。まだまだ足りないことだらけでも、もりもりポテンシャルがねむっていることも事実だ。
こんなワクワクドキドキするようなことを思いついたのは、すでに丹後に縄屋があったから。つまり、この街の食の可能性を教えてくれた人こそ、吉岡さんなのだ。
というわけで、あとは炊き立てのご飯を用意して、縄屋の料理写真をご覧ください。
飯尾 彰浩
京都府宮津市生まれ。株式会社飯尾醸造五代目当主。
日本各地の高級鮨店だけでなく、パリやニューヨーク、サンフランシスコなど世界中のトップシェフから支持されている。また、彼の独自のブランディングと論理的な経営手腕は丹後の若手経営者の模範となっている。