先日7月26日、東京・大手町の3×3 Lab Futureにて丹後ちりめん新ブランドロゴが発表されました。
丹後ちりめんは言わずと知れたここ丹後が誇る地場産業であり、日本そして京都市内の着物マーケットを下支えしている産地でもあります。しかし、昨今の海外生産や着物離れの影響を受け、生産量も1973年をピークに激減しています。しかし、まだこの丹後の産地では約400件の機屋さんと2000人近くがこの産業に従事しており、シルクの産地がこの規模で残っているのは世界的にも稀であり、その背景には日本の着物文化がこの丹後ちりめんを育てたものでもあります。
そして2020年には丹後ちりめん創業300年と記念すべき年にその丹後ちりめんの技術を海外にも発信する為に、今回丹後ちりめんのブランドロゴが発表されました。
北川 一成氏
ブランドロゴ作製には世界的に活躍されているグラフィックデザイナー北川一成氏がデザインされた
TANGO OPEN
OPENという言葉には「始まり」という意味があります。日本から世界へと道を切り開き、また世界に向けて開かれた姿勢を持って新しい価値観を受け入れていくという双方向のコミニケーションを促す意味も込められます。
ブランドロゴ発表会後には、北川一成氏とパリで活躍されているアーティスト河原しんすけ氏、ユナイテッドアローズ重松会長とコーディネーターの玉田さんが、丹後の織物の可能性についてのトークセッションが行われました。
北川一成さんはもちろん、重松会長も丹後にお越しになり実際にそれぞれの機屋さんも見学され、河原しんすけさんは今度、パリ以外に丹後にもアトリエを構えられます。
丹後の放つ、美しさと伝統を駆使したものづくりをこのTANGO OPENのロゴに乗せ、世界に羽ばたく日はそう遠くないかもしれません。
THE TANGO デイレクター 楠 泰彦